イーハトーブの魔法の歌

11 8月

週末のきのう、おとといと、故郷の東北地方H市では、イーハトーブ音楽祭2008というイベントがあったようだ。

コンサートのプログラムにも、風屋さんや、知った名前が数人出ていたし、ブログ検索で、満面の笑顔でプレイする及川浄司さんの写真がアップされていた。

去年のこの時期、密かにイベント用の楽曲を作って、イーハトーブ音楽祭にエントリーしようとか考えていたんだけれども、忙しさにかまけてあきらめてしまった。

今年は、お盆だというのに、帰省するでもなく、都内でバタバタしている今日この頃。

イーハトーブにまつわる、ひとつのお話。

以前書いた、「斉藤由貴」さんの「今だけの真実」という歌のブログでのお約束。

谷山浩子さんについて。

大阪で大学に入った最初の年だから、1977年かな?

土曜日の夜にラジオ関西でオンエアされていた「ギャルギャル神戸」という番組がありました。

パーソナリティは谷山浩子さんと、西島三重子さんが隔週交代で夕方6時から8時までの2時間枠の番組だったと思うんだけど、どうだったかな?

「ここは海の見える、放送局」というチューインガムの歌うジングルで、それを聴くといつも須磨海岸を思い出してしまったものだけど、ラジオ関西では、今でもそのジングル流れているのかな?

えー、ちょっとまって、1977年ってもう30年以上前でない?

どうりで記憶も薄れているはずだな。

どちらかというと、ヤマハのポプコン世代なので、谷山浩子さんは良く聴いていました。はい。

コンサートも、東京の郵便貯金会館や、大阪のよみうり千里ホールや、厚生年金会館中ホールに見に行った記憶がある。とってもよかった。

独特の世界観で、一度入ったらなかなか出れないような、優しくて哀しくてせつないものだった。

東北から出て来た僕が、大阪で心細さを抱きながら、谷山浩子さんの世界とシンクロした時期があったんだと思う。

ラジオの番組のひとつのコーナーで、谷山浩子さんがリスナーの詞にメロディを乗せるという感じのものがあった。

僕はラジオが終わった夜8時から次の朝8時くらいまでの間に、僕のふるさとであるイーハトーブをフューチャーした物語りを紡いだ。

風の音、雪の匂い、そんなものを谷山浩子さんの色で、なんとなくちょっと寂しく、でも平安な言葉にたくして。

一人のファンとして、アーティスト、谷山浩子さんへ贈った、今思えば、あれはLOVE LETTERだったのかもしれない。

そして、うれしい奇跡が起こった。

谷山浩子さんはその言葉たちを、よりいいっそう素敵に並べ替え、メロディを付けてくれて、その歌はアルバム「夢半球」に収録された。

そしてあの明けていく朝の光の中でひっそりと出来た「イーハトーブの魔法の歌」は、僕だけではなく、その歌を好きだと思ってくれる沢山の人のものになった。

2008/08/11