春にはちょっとまだ早いけれど、もう冬じゃない。
大きく背伸びして、薄手のセーターに着替えて街に出れば、裏通りでは猫たちが日向ぼっこをしている、そんな日曜日。
卒業、入学、就職と、この季節はある人にとっては色々な変化の季節かもしれない。
いつまでも古いものごとに捕らえられているより、新しい変化を取り入れていくことは悪いことではない。
安部恭弘の「SLIT」の中の1曲、「君の愛がすべて」で歌われているのは、失くしてみて、はじめてわかる痛み。
それは、春先のちょうど今頃の季節のようなものかもしれない。
東北の田舎町で生まれた僕にとって、やはり、この季節は、雪の中のローカル腺の駅での別れのシーンになってしまう。
ちょっと前にDVDが発売された邦画「NANA」の中にも、そんなシーンがあって、映画のストーリーには関係なく、BGMが大好きな「ENDLESS STORY」だったというわけばかりではなく、とても切なくなった。
世代的には、「なごり雪」の世界でなく、安部恭弘のBGMで、東北新幹線の仙台駅あたりでの別れのシーンを、岩井俊二監督風に、、、
いつかそんなフィルムを撮ってみたい。
2006/3/19
君の愛がすべて
19
3月