朝方目を覚ますと、静かにしっとりと、雨が降っている。
世界のいちばん底にある草原に降る雨のように。
ラピスラズリ色の雨。
音もなく、ゆっくりと夜が明けていく。
だれかを想って眠れない夜をじっとやり過ごした時、訪れる朝の風景にも似ている。
尾崎亜美さんの「蒼夜曲(セレナーデ)」を聴くと、なんとなく、そんな印象を受ける。
発表当時の、デビット・フォスターのアレンジによるアルバム・バージョンは、大学の近くにあった学生寮で、バンド仲間と、ラジオでオンエアされるのをよく聴いた。
このごろは、しっとりとしているけれども大げさじゃない、今剛さんアレンジのベスト版「ラピスラズリ」バージョンのほうをよく聴く。
それにしても、尾崎亜美さんのストーリーは、まるで小説を読むような深い手ごたえがある。
いつか、「バラードマニア」というバンドをつくって、このブログで取りあげている歌を実際にライブでやってみたいな。
2006/4/12
蒼夜曲(セレナーデ)
12
4月