雨雲

16 12月

東急多摩川線の蒲田駅のプラットフォームで携帯電話のFMラジオをオンにした。

時刻は午後11時になるところだった。

年末近くなってきて、仕事のほうも忙しく、帰りがこんな時間になってしまい、本当は自宅でエアチェックしようかと思っていた番組が始まる。

J-WAVEのクリスマス企画、J-WAVE CHRISTMAS LIVE @ SKY ILLUMINATIONで、今日は森大輔さんと、スペシャルゲストに冨田ラボさん。

仕事柄、朝からついさっきまで音楽を聴いていたのだが、やはり依頼されて聴く楽曲ではなく、自分の好きな音楽を聴くと、心がリフレッシュする。

こんな時間でも込み合う電車に立ったまま森大輔さんの弾き語りライブで、「JUST THE WAY YOU ARE」を聴く。

東急多摩川線は蒲田駅を出発して、およそ10分で多摩川駅に到着する。

そして、多摩川駅に着くと、地下ホームになっていてFM放送が聴こえなくなってしまう。

冨田ラボさんが登場して、最近発売された「雨雲」が始まった。

ちょうど電車は下丸子駅に到着したので、FMラジオを聴くためホームに下車した。

静まりかえった真夜中のホームのベンチにすわり、僕はラジオを聴き続けた。

久しぶりに見上げた空にオリオン座が昇っている。

シングル盤バージョンのデビッド・ゲイツのBREADを彷彿させるストリングスはないけど、冨田恵一さんのピアノのみで歌われる「雨雲」もとても素晴らしい。

冨田恵一さんを知ったのは、MISIAさんの「エブリシング」の編曲者として、そして衝撃的だった、中島美嘉さんの「STARS」の編曲者として。

アメリカにデビッド・フォスターあり、そして日本に冨田恵一あり位のインパクトがあった。

僕のバラードにおける先生である。

そして森大輔さんは、天才メロディメーカーだと思う。

なんていうか、コードの使い方が僕のつぼにビシビシはいっちゃう、僕の求めている音楽と同じ色をしているなんていったら失礼とは思うけど、、、

まあ、その大好きな二人のアーティストの共演は、夢のような出来事で、出来た「雨雲」は、なんとなくデビッド・ゲイツのファーストソロにはいっている「Clouds」を彷彿させるストリングスアレンジとくれば、なんか嬉しくなってきちゃう。

ライブが終わり、僕は次に来た電車に乗り直して家路に着いた。

いつもは通勤電車で通り過ぎてしまう下丸子の駅。

何年か後にこの森大輔さんの「雨雲」を聴くと、12月の寒いホームのベンチで星空を見ながら聴いた事、きっと思い出すだろう。

2007/12/13