天気予報の最高気温はまだ連日30度を超えているのだけれど、9月になってから、体で感じる風が日増しに涼しくなってきている。
街に出てからはもう暫く忘れていたけれど、稲穂の揺れる秋の匂いを、凛とした風が運んでくるような気がする。
この、つんとした切ない秋の感じは好きだ。
この季節になると聴きたくなる歌がある。
もう20年も前の曲だなんて信じられないのだけれども、、、
香坂みゆきさんの「Horizon」である。
この曲がテレビの歌番組でオンエアされた時、とにかく、バンドを従えて歌う香坂みゆきさんはかっこよかった。
作曲はは村田和人さん、レコードの演奏はセンチメンタルシティロマンスで、歌詞も演奏もとても良かった。
そう、あの頃僕は大阪に住んでいて、ちょうど会社を辞めて音楽仲間とライブハウス巡りをやっていた頃だった。
当時、不安だらけのそんな僕に、がんばれって、後押ししてくれた歌である。
枚方市の駅前にあったブロウダウンというライブハウスで、この曲「Horizon」をカバーして歌ったことを憶えている。
あれから20年、僕は何かを探し当てることが出来たのだろうか?
人生はいつも片道通行で戻れないと彼女は歌う。
失ったものの大切さを忘れないために彼女の歌声といっしょに懐かしい歌を、そっと口ずさむ。
2006/09/08
Horizon
8
9月