stay with me

17 1月

年末から年始にかけて、サウンドトラック制作のプロジェクトと、配信データ制作の年末進行の短い締め切りのため、数日前まで押し流されるように日々をおくっていた。

やっとひとやすみ。

いろんなことは一度には起きないけれど、いつのまにかすっかり変わってしまうものがある。

あんなに確かだった日々が、今はもうどこにも無く、ただ思い出の中の出来事になってしまう。

そんな事って、たしかにあるんだ。

「倖田 來未」さんの「Stay With Me」を聴いているとそんな事を考えてしまう。

美しいイントロパートから、歌いだす「雪」という言葉が、なんてせつないんだろう。

もう治ってはいるんだけど、傷跡が痛い。

傷を負ったものでなければわからない痛み。

そんな想いに色を配して鮮やかに蘇らせる音楽、新しく、そしてとても懐かしいサウンド。

きっちりセオリー通りに作ってある、マスターピース的なバラードだけど、
本当にいい歌だね。

いろんなピースがきっちり計算され尽くして場所を占め、ゴージャスで気品高く、ハリウッド的で、きっとお金もかかっている。

でも、その中に「倖田 來未」さんがちゃんといて、それだから本物の説得力がある。

たぶん、今年は雪を見ないて春を迎えるかも、、、、

特に雪が好きという訳でもなく、スキーだって、もう滑り方さえ忘れてしまったけれど、誰もまだ通っていない早朝のホームを、雪に足跡を付けながら歩いたあの日。

眠れない夜に見上げた常夜灯のまわりに舞い落ちる雪たち。

そして、春先の、雪解けのあの歩きにくいクジャグジャな道。

みんなみんな大好きだった。

東京は、今日も冷たく澄んだ青空。

2009/01/17